ギリシャオリンピック委員会から陶器が寄贈されました
令和4年5月22日(日)に三郷市文化会館において開催した「三郷市市制施行50周年式典」にて、ギリシャオリンピック委員会スピロス・カペラロス会長から ディミトリオス・カラミツォス-ジラス駐日ギリシャ特命全権大使を通じ、三郷市とギリシャ共和国の絆の証として、紀元前3世紀の古代オリンピックで10回優勝した勝者イロドロスが描かれた陶器をいただきました。
寄贈された陶器につきましては、今後多くの方にご覧になっていただけるよう展示を検討中です。


陶器について
この陶器は古代オリンピックで聖火を採火した場所から第一走者が待つ場所まで聖火を運ぶための容器であり、その陶器を忠実に再現したものです。
東京2020オリンピック競技大会を含めた近代オリンピック4大会では、昔と同じく聖火を古代競技場で待つ第一走者に運ぶために使用されました。

東京2020オリンピック聖火採火式の様子(ギリシャ オリンピア)
陶器に描かれた人物について
~メガラのイロドロス 紀元前4~3世紀のオリンピック勝者~
イロドロスは古代オリンピック(オリンピア大祭)で度々優勝したメガラ出身の古代ギリシャ人です。紀元前328年の第113回大会から紀元前292年の第122回大会までの10大会において、ラッパの吹奏競技で勝利を収めました。また、古代オリンピックと並びギリシャ四大大祭と言われたピュティア大祭、ネメア大祭、イストミア大祭においても同競技で優勝したことから、ペリディオニキス(すべての大会の勝者)と命名されました。
歴史学者によると、イロドロスは巨漢で肺が非常に強く、ライオンの皮の上に寝ていたと言われています。ラッパの名手であることから、オリンピックの開会や閉会、また表彰式の合図にラッパを吹く役も担っていました。
イロドロスが描かれたこの陶器は、リオ大会(2016)と東京大会(2020)、また冬期オリンピックのピョンチャン大会(2018)と北京大会(2022)の計4回の近代オリンピック競技大会で使用されました。