目の健康を保ちましょう!
「何となく見えにくい」と感じることはありませんか?
人は外界からの情報の80%以上を目から取り入れており、快適に暮らすためには良好な視機能が欠かせません。
しかし、40歳を過ぎると、体力が衰えるのと同じように目も衰えてきます。
知らず知らずのうちに読書の機会が減っていたり、夜間の車の運転を避けたりすることはありませんか。
それらが重大な病気の初期症状の可能性もあります。
アイフレイルとは
アイフレイルとは、2021年に日本眼科啓発会議が提唱した概念です。『加齢に伴って眼が衰えてきたうえに、様々な外的ストレスが加わることによって目の機能が低下した状態、また、そのリスクが高い状態』のことをいいます。
最初は無症状であることも多いのですが、時折感じる見えにくさや不快感を放置していると、さらに衰えが進み見え方の低下を常に自覚するようになります。重度な障害に陥ると、回復は難しくなってしまいます。
早期に発見できれば、適切な予防・治療が可能となり、進行を遅らせること、症状を緩和させることが期待できます。
※フレイルとは、「健康な状態」と「要介護の状態」との中間の状態を示す概念です。
少しのストレスでも身体的なバランスを崩しやすく、自立障害や健康障害に至りやすい状態です。
目の構造について

眼球はよくカメラに例えられます。
カメラのレンズにあたる部分が水晶体、絞りにあたる部分が虹彩、フィルムにあたる部分が網膜です。
網膜に写った像は視神経を通って脳に伝わり、認識されます。
それぞれの組織は加齢に伴って衰え、アイフレイルを引き起こします。
アイフレイルの及ぼす影響
アイフレイルは、単に視機能の低下という問題だけではなく、身体活動や社会活動にも影響を及ぼします。
段差や階段でつまづきやすくなったり、知らない場所に1人で外出できない、薬を飲むのが難しいなどといった影響を及ぼす可能性があります。
身体活動が減少することで、社会とのつながりも希薄となり、足腰のフレイルにも影響してしまいます。
あなたは大丈夫?アイフレイルチェックリスト
これまでがんばってきた目とこれからも仲良くできるように、目の健康状態をチェックしてみましょう!
チェックが2つ以上ついたかたは、アイフレイルの可能性があります。
一度、眼科専門医にご相談ください。
アイフレイルチェックリスト 出典:アイフレイル啓発公式サイト
目の健康を保つためには
眼精疲労について
目を酷使し続けると、疲れ目以外にも、首や肩のこり、頭痛、イライラ感などの症状が起こります。目の使い過ぎで、全身に疲れを感じる状態のことを眼精疲労といいます。

生活習慣について
過度のアルコール摂取や喫煙をしたり、紫外線を浴び過ぎないように意識しましょう。
ストレスをためず、適度に運動することも大切です。
アルコールには、血管を太くして血流量を増やす作用があるため、充血が起こったり、利尿作用によってドライアイを引き起こします。
たばこに含まれるニコチンは、毛細血管の血流を悪くする作用があるため、視力低下や失明、眼圧上昇を引き起こします。
目を休ませる
パソコンやスマートフォン、タブレット端末などを使う時は、1時間に1回は10分程度の休息をとって画面から目を離し、遠くを眺めたり、目を閉じたりして休ませましょう。また、寝る1時間前はスマートフォンを見ないようにしましょう。
目を温めたり、疲れ目用の目薬を使用するのも効果的です。
また、十分な睡眠をとることも重要です。
目のストレッチをする
目を左右上下に動かしたり、しっかり開閉したりすることも目の筋肉をほぐし、リラックスにつながります。
スマートフォンの使用中には、ドライアイを予防するためにもパチパチ瞬きをしましょう。
適度に遠くの景色を眺めることもストレッチとなります。
目によい栄養素
アントシアニンを豊富に含むブルーベリーなどのベリー類や、ほうれん草などのルテインを含む緑黄色野菜、DHAを豊富に含む青魚も目の健康維持に効果的とされています。

知っておきたい目の病気
日本の視覚障害の原因は、緑内障が1位です。
アイフレイルの症状を緩和したり、見え方を良くするためには、原因となっている状態を判断し、適切に対処・治療を行うことが必要です。
緑内障
緑内障は、目と脳をつなぐ視神経が障害され、視野が欠ける病気です。
初期には視野が欠けていることに気がつくことはほとんどありませんが、徐々に視野障害は進行します。手術を行っても、一旦欠けてしまった視野は元には戻りません。
できるだけ早期に緑内障を発見し、点眼薬などで眼圧を下げて緑内障を進行しにくくすることが大切です。
白内障
白内障は、水晶体が濁ってきてしまい、透明ではなくなることにより、視機能に障害が出た状態をいいます。
症状としては、「目がぼやける」「かすむ」というものが代表的です。
濁った水晶体を取り除き、代わりに眼内レンズを移植することで、視力の回復が期待できます。
目の検査・検診の重要性
2021年に日本眼科啓発会議が行った全国調査では、40代の半数が目(視覚)に不安を感じているという結果が出ています。
目の病気の多くは、進行しないと自覚症状が現れにくいです。
アイフレイルの早期発見のためには、定期的な検診が有効です。
この記事に関するお問い合わせ先
健康推進課
〒341-8501 埼玉県三郷市花和田648番地1
健康づくり係 電話番号:048-930-7771
地域保健係 電話番号:048-930-7772
健診予防係 電話番号:048-930-7773
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更新日:2024年12月05日