よくある質問(放射能編)

更新日:2023年08月21日

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放射線、放射性物質、放射能の違いは何ですか。

「放射線」を出す物質を「放射性物質」、放射性物質が放射線を出す能力を「放射能」と呼んでいます。

放射線、放射性物質、放射能の説明図

出典:財団法人 日本原子力文化振興財団

放射線や放射能を表す単位の違いを知りたいのですが。

放射線による人体への影響度合いを表す単位を「シーベルト(Sv)」、放射性物質が放射線を出す能力を表す単位を「ベクレル(Bq)」といいます。

1シーベルト(Sv)=1,000ミリシーヘルト(mSv)、1ミリシーベルト(mSv)=1,000マイクロシーヘルト(μSv)

福島第一原発事故以前はどうだったのですか。

 もともと、私たちは大気や食品などを通して自然界の放射線を受けており、その量は全国平均で年1.5mSv(ミリ・シーベルト)程度と言われています。 原子力発電所からの放射性物質が出ていなくても、自然界には普通に放射性物質が存在しています。このため人は日々の普通の生活の中で被ばくしているのです。またこの自然界からの被ばくには宇宙線や大地からの被ばく(外部被ばく)と吸入・食べ物から体内に放射性物質が入って起こる被ばく(内部被ばく)があります。 自然放射線による年間線量の世界平均は2.4mSv(ミリ・シーベルト)、日本の平均は1.5mSv(ミリ・シーベルト)とされています。

参考

自然界から受ける放射線量(世界平均・日本平均)の円グラフ

(文部科学省「放射線等に関する副読本」より)

放射線は人体(健康)にどのような 影響を与えるのですか。どれくらい被ばするとの健康 リスクがあるのですか?

 放射線は受ける量によって人体(健康)への影響は異なります。子供は大人より2~3倍影響を受けやすいと言われています。
 一度に大量の放射線(約数百mSv(ミリ・シーベルト)以上)を受けた場合、白内障、一時的脱毛、不妊、造血機能の低下、嘔吐、下痢、皮膚の発赤などの障害やがんの発生をもたらします。少量(100mSv(ミリ・シーベルト)未満)では、科学的に示されてはいないものの影響がないとは言いきれず、がんで死亡するリスクは放射線量に比例して高まるという仮定の下に基準などは定められています。

 人体は多くの細胞からできていて、健康な細胞は細胞分裂を繰り返しています。しかし、一度に大量の放射線が細胞にあたると、細胞が死ぬ、または細胞分裂が遅れます。このため、細胞分裂が盛んな組織である骨髄、生殖腺、腸管、皮膚などに一度に大量の放射線(約数百mSv(ミリ・シーベルト)以上)を受けた場合、数週間以内に障害が起きることになります。
 少量でも長期的に一定量の放射線を受けることで、造血器官などの細胞の中のDNAなどの遺伝物質が損傷し、修復能力が追いつかず、がんや白血病などになることもあります。原爆被ばく生存者調査結果によれば、100mSv(ミリ・シーベルト)の被ばくによりがんによる生涯死亡リスクが0.5%増えるとされています。

参考

人工放射線と自然放射線は、人に与える影響が違うのでしょうか。

人工放射線と自然放射線は、放射線の種類や性質に変わりなく、人体への影響もシーベルトという基準で同じです。放射線の種類やエネルギーが同じであれば自然放射線も人工放射線も人体への影響は変わりません。

放射性物質や放射線は自然に減っていくのでしょうか。

原発事故由来による放射性物質には、セシウム137とセシウム134があり、事故当時、それぞれの割合はおおよそ1:1となっています。単純に半減期での減衰だけを考慮すると、放射能(放射線を出す能力)は2年後に約4分の3、6年後に約2分の1に減少します。同じ放射能でもセシウム137よりもセシウム134の方が線量に対する寄与が大きいため,放射線量率の減少は放射能の減少よりもやや速くなります。放射線量率は3年後に約2分の1、9年後に約4分の1に減少すると考えられます。また、風雨などの自然要因による減衰(ウェザリング効果)により、さらに減少が進むと考えられています。

事故直後に行われた高エネルギー加速器研究機構と理化学研究所の合同チームによる調査結果

放射能と千量率の線グラフ

出典:大学共同利用機関法人 高エネルギー加速器研究機構 放射線科学センター

今でも放射性物質が雨と一緒に降っているのでしょうか。

市では、毎週放射線量を測定していますが、放射線量は増えておらず、減少傾向にあります。この結果から、原発事故由来による放射性物質が現在も雨と一緒に降っているとは考えにくいと思われます。

庭の草刈りをすると被ばくするのでしょうか。

「福島民報 放射線 放射性物質 Q&A」より引用

放射線 放射性物質 Q&A 庭の草刈り、被ばくするか(福島民報のサイト)

「庭に生えている草の多くは一度、冬の間に枯れ、新しく生えてきたものですので、事故当時の放射性物質が直接付着していることは考えにくい状況です。
 木の葉については、落葉樹の場合、やはり葉が一度落ちてしまっているので、放射性物質が直接付着している心配はないと思います。一方、松のような針葉樹の場合、落葉しないため放射性物質の付着があるかもしれません。このような木の剪定(せんてい)をされる場合は、直接触らずに手袋などをはめて行われる方がよいと思われます。庭の手入れをする数時間程度の作業で、健康への影響が懸念されるような放射線被ばくをする地域は現状ではありません。
 庭の草むしり、木の剪定など土などを触った後には、手足をきれいに洗ったり、入浴時に髪を洗うことで、付着した放射性物質を取り除くことができます。また、汚れの付いた服は、普段通りに洗濯をすることで、同様に放射性物質を取り除くことができます。
 半袖、半ズボンなど露出の多い服装で作業することに不安を感じられる方もいらっしゃいますが、現在、空気中に放射性物質はほぼ存在していませんので、半袖の服を着たからといって、空気中の放射性物質が肌に付着することはありませんのでご安心ください。」

学校で除染後にできた山は、放射線量が高いのでしょうか。

学校のグラウンドにて除染後にできた山ですが、除染土を埋設するために地中に穴を掘った際に発生した土を盛ったものです。地下から発生した土のため、放射性物質で汚染されたものではありません。汚染土ではありませんので、ご安心ください。
山の上の放射線量ですが、高さ50センチメートルで0.10μSv/h(マイクロシーベルト/時間)となっております(各小学校での測定値の平均)。

新聞に三郷市の放射線量が掲載されていますが、他の市より高いので心配なのですが。

 福島第一原子力発電所の事故により大気中に放出された放射性物質は、気流に乗って流れ、雨などに混じって地上に降りました。当時の雨は、千葉県を中心に降りましたが、この降雨の範囲に三郷市が入っていました。
 新聞に掲載されている放射線量は、文部科学省が設置した「モニタリングポスト」と呼ばれる測定器で測定されています。三郷市以外では、さいたま市、熊谷市、秩父市、加須市、狭山市が掲載されていますが、他の地域は当時の雨の影響がなかったか、少なかったため放射性物質が降らず、現在の放射線量も三郷市より低いものと思われます。
 三郷市の測定場所は、県立三郷高校にあります。また、市では消防本部の屋上にて毎日放射線量を測定しています。併せてご確認ください。

 また、国は原発事故由来による追加被ばく線量を年間1ミリシーベルト(mSv)を下回ることを目標としています。1ミリシーベルトを1時間当たりに換算すると0.23マイクロシーベルト(μSv/h)になります。三郷高校の放射線量は、0.157μSv/h(マイクロシーベルト/時間)(平成24年9月25日現在)であり、0.23μSv/h(マイクロシーベルト/時間)を下回るので、年間1ミリシーベルト(mSv)も下回ることになります。三郷市の消防本部での大気観測では、0.06μSv/h(マイクロシーベルト/時間)(平成24年9月21日現在)となっております。

市内の除染状況を知りたい。

市内の除染状況は、三郷市除染実施計画「第3.編 平成23年度の市内の公共施設の主な除染実績及び除染予定施設(22ページ以降)」にて一覧表でご覧いただけます。

学校や公園の地中に埋設した除染土は、どうなるのですか。

学校や公園にて地中に埋設した除染土は、最終処分場へ運ぶことになりますが、現在、国や県に最終処分場の設置を要望しているところです。

    
     

国、県、その他の機関による「放射線に係るQ&A集」があります。併せてご活用ください。

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この記事に関するお問い合わせ先

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〒341-8501 埼玉県三郷市花和田648番地1
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